「至福のシングル」と称するパートがあります。 傾斜がきつく、根っこがいたるところに
あります。 下りではその根っこにタイヤが乗った時に軽く抜重をすれば滑りにくく
なります。 スタンディングの状態なのでリラックスできればそれほど難しくは
ありません。
問題は上りです。 そう、傾斜のきつい登りではスタンディングはムリ。 だって
リアタイヤの荷重が減るうえに、ペダルに力がかかりすぎてリアタイヤは空転し
慣性を失い、停止してしまいます。
そこで必要なテクニックが「シッティングのままでの抜重」です。 「できるとかい???」
という声が聞こえてきそうですね。 出来ます!!!
ポイントは「背骨を使う」と「足でリアタイヤの滑りを感知する」です。
まずは「背骨を使う」です。 急坂を登っているときは骨盤の少し上の背骨あたりが
軽く曲がっていますよね。 その状態でぺダリングをしていると思います。
根っこがリアタイヤに当たるちょっと前に、もう少し曲げて、当たる寸前に
それを伸ばします。 勿論ぺダリングは続けますよ。
これだけでリアタイヤの荷重がかなり抜けます。 その時に優しくペダルを回し
続ければ、慣性を失うことなく通過できます。
ここで「優しく」というのが次のポイントになります。 どんなに抜重が上手くいっても
トルクをかけすぎると滑ります。 それでThe endとなるわけです。
そこで必要になるのが適切なトルク変動を与えることです。 タイヤが滑り始めたら
トルクを押え、グリップしたときでも急激にトルクをくわえるのではなく「徐々に」
トルクを大きくしていきます。 これは経験と練習しかありません。
この2つのポイントがしっかりと押えられるようになると、上りでのスリップ&ストップの
割合がかなり減ると思います。
気長に練習してみましょう。 分からないところがあれば、レース場で聞いてください。
Have a happy ride!